実施日:2020年2月7日
尼崎市立園田小学校
林孝茂先生
角度で音階を示す“ドレ見メーター”
「音を見る」ことをテーマに、角度で音階を示す“ドレ見メーター”を作成しました。今までは音符でしか音を表すことができませんでしたが、ドレ見メーターは今鳴っている音が何の音かが分かります。矢印の動きから音程やメロディーなどを視覚的に捉えることもできます。その特徴を生かして、三和音の基本(根音の上におだんご型に音を置く)に迫りました。
角度で音階を示す“ドレ見メーター”
アプリの使い方、ゼロ点調整の仕方などembotの基本操作を練習しました。その後、ブザーの鳴らし方、ドレ見メーターのプログラムの組み方を習得させました。また、メーターは分度器や三角定規で“実際に描いて”作りました。
試行錯誤しながら記入します
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの和音の構成音を根音から順(Ⅰ:ド→ミ→ソ)にドレ見メーターで表し、規則性はないかを考えます。 音と音の間がすべて同じ角度になっていることに気づいたら、つぎは角度から残りのⅣ~Ⅶの和音を作ります。 音符に表し、“和音の基本はおだんご型”であることが分かります。最後に鍵盤ハーモニカで実際に和音を鳴らして実経験にしました。
試行錯誤しながら記入します
試行錯誤すればするほど、みんなで共有したい気持ちが高まります
思ったとおりに動いたときは歓声をあげて喜んでいました。単にプログラムを組んで動かすだけではなく、グループで自分の考えを出し合って作ったプログラムで動いたという感動が生まれていました。3人で1台を操作できたので、相談や役割分担がうまくいき、スムーズに学習を進めることができていました。
勉強の苦手な児童も必死にワークシートに書き込み、試行錯誤している様子が喜ばしかったです。
音符の読める、読めないに関係なく、全員同じ視点で和音の学習に取り組むことができたのはembotならではの学習方法だと思います。(音楽はピアノなどを習っているかどうかで大きく差が出る。)三和音の基本だけでなく、聾者に音楽を届けられるなど、学んだことを実生活へ活かそうとする児童もいました。そのアイデアから、実際に難聴学級児童との交流授業も行いました。作ったメロディーを見せるのではなく、「チューリップ」のメロディーを一緒にプログラムし、ドレ見メーターで“見る”ことができました。このように、教科の枠にとらわれずに学習の幅を広げることができたのはとてもよかったです。
試行錯誤すればするほど、みんなで共有したい気持ちが高まります