実施日:2020年9月28日
弘前大学教育学部附属小学校
八嶋孝幸先生
材料をあえて絞ることで、ポーズや動きの面白さに気づける。
ぼう人間を使った図工の授業を何度かしたことがあったのですが、embotを使うと命を吹き込んだかのように動き出すのではないかと思ったので使用してみました。使ったのはコアとサーボモーターのみです。 サーボモーターとぼう人間を組み合わせてできた動きからイメージを広げ、より面白く楽しいダンスをつくり出します。動きの面白さや楽しさを味わうためにあえて材料はしぼりました。もっと上の学年だと、ステージを作ったり、他のグループとコラボしてダンスパーティーを広げたりしても面白いかなと思っていました。
・コア、サーボモーター、電池、線材(WikkiStix、カラーモール)
・学校のタブレットに、事前にアプリをダウンロードしておく。
・タブレットとembotを一度bluetoothでつないでおき、選択できるようにしておく。
材料をあえて絞ることで、ポーズや動きの面白さに気づける
ぼう人形を2つ組み合わせた動きにも挑戦。
まずは、材料についてと基本的なプログラミングの仕方だけを教えて、いろいろ試しながらイメージをもてるようにしました。どのグループも、サーボモーターをどのように動かすとイメージに合うダンスになるかを、試行錯誤していました。ぼう人間の形や色、プログラミングを工夫することに集中して取り組み、あっという間の2時間でした。
ぼう人形を2つ組み合わせた動きにも挑戦。
お互いにつくったダンスを鑑賞し合うことで、お互いのよさを認め合ったり自分のアイデアを深めたりする様子も。
図工やプログラミングに興味のある子どもが多いので、タブレット端末を操作することも形や色の工夫をすることも、とても意欲的に行っていました。授業が終わってから、「次、いつembotをやるの?」という質問をたくさんされました。プログラミングを工夫し、そこから生まれたダンスの面白さや楽しさにのめりこんでいる様子が多く見られました。お互いにつくったダンスを鑑賞し合うことで、お互いのよさを認め合ったり自分のアイデアを深めたりする様子も見られました。新しい意味や価値を生み出す瞬間に立ち会えたように思います。
embotを使い今まで行ったことのないチャレンジをする子どもたちの姿は、自らの力で未来を切り拓く姿のようでした。embotは簡単なレベルからでも使用できるので、低学年の児童にも感覚的に扱うことができ、自らチャレンジしたいと思えるちょうどよい難易度の学習ができます。教科の見方・考え方を生かしながらembotを活用したことで、プログラミング的思考と教科の内容の理解を相関的に深めることができたのがよかったです。
お互いにつくったダンスを鑑賞し合うことで、お互いのよさを認め合ったり自分のアイデアを深めたりする様子も。